拒食症になった当時の自分の話

今回は少し、拒食症になった当時の自分の話をします。

 

同じ思いをしていた方、渦中にある方がきっといるでしょう。

 

 

高校1年まで、私はふっくらした体型でした。

身長154cm

体重57kg

ほどでした。

 

拒食症になる前は、ふっくらしているのは気になるし、時々デブとかもう少し痩せたら?とか言われて嫌だったけど、

痩せたいな〜と思いながらもぐもぐ食べている感じでした。

 

そんな気持ちから、

本格的に「ダイエットをしよう」とスイッチが入ったのが、高校1年の夏前。

 

何がスイッチとなったのか。

 

「痩せたかったから」

「可愛くなりたかったから」

 

それは、表側の感情で、

実はそんな簡単な感情ではないんですね。

 

恐らく、そんな簡単な感情では、拒食症にまでなりません。

もっともっと奥深い複雑な感情が、裏側にはありました。

 

 

私の痩せようと思って取り組んだ

「ダイエット」

は単なるきっかけや、動機でしかなくて、

自分を極限まで追い込むものが欲しかっただけだと思っています。

 

たまたま「ダイエット」だったと言っても良いのかもしれません。

 

 

私は「ダイエット」として、

 

食べないことを徹底させて、

自分を完璧なまでに追い込んで、

極限まで完璧な自分を貫きたかった。

 

自分が描く完成形に近付きたかったんじゃないかと思っています。

 

言い換えれば、

「自分が完璧じゃないという意識から完璧を求めた」のだと思います。

 

その自分が描く完璧な完成形は果てしなく、

どこが完成形なのか、その時はわかっていないのですが、

 

ひどい倦怠感、

学校までの徒歩15分の道のりで息切れし、

夏なのに暑くない、

生理は止まり、

黄疸が出るほど肝機能がおかしくなり、

現実的には確実に命を縮めることでした。

 

 

結果的には、

自分の理想とする、完璧なまでの姿に行き着くことは叶わず、

「病院へ行こう」と

母に強制終了され、

徹底した拒食症の時期は終わりました。

 

母に連れて行かれた病院が、

心療内科や精神科ではなく婦人科だったということが、

そっち?

と今は笑えてしまいます。

 

その時の私の体重は33kgほどでした。

もっと痩せてしまう人もいるので、私はまだ痩せなかった方だと思いますが、

 

間食抜きから始めたダイエットが、エスカレートして食べられなくなるので、

短期間で極端に痩せるのも、拒食症の大きな特徴なのでしょう。

 

「拒食症はリバウンド必至の極端な無謀なダイエット」ということで、全くもってその通りですが、

 

それ以外にも、

私の場合、先に書いたように、

自分を完璧なまでに追い込むには、相当なエネルギーが必要だったので、

最大限のエネルギーを自分の理想に注ぎ込む結果、短期決戦だったんじゃないか?という気がしています。

 

その証拠というもの変ですが、

この期間、確かに学校に通っていたはずなのに、学校生活の記憶がとても薄く、

痩せることに全てを投じていました。

 

自分の周囲の嫌な人、嫌な学校、嫌な世界、

もっと詰めていけば、嫌な人生、嫌な自分

それらを考えなくてもいい

ダイエットにのめり込むことは、好都合の防衛術でした。

 

痩せる食事

痩せる運動

痩せる筋トレ

体重、ウエスト、大腿、ふくらはぎ、足首を測定してのグラフ化

毎日食べたものの記録とエネルギー計算(毎日胚芽入りパン半分と竹輪2本程度と野菜のインゲンだったのに)

料理本やお菓子の本を読み漁ったり

理想とする完成形になったら食べるものをイラストにしたり

 

自分が痩せること、理想が叶ったら食べるものにひたすら没頭していました。

 

なぜ、ダイエットへのスイッチが入ったのか、

そしてここまで没頭したのかというと、

 

自分を取り巻く周囲が、社会が怖かったためです。

 

ダイエットをして、

「痩せたい」「可愛くなりたい」

というのは表向きの感情で、

 

臆病で弱い自分を隠すために

ダイエットという防衛術で自分を守っていたのです。

 

続く。