私は過食症で、人生の半分以上を摂食障害とともに生きてきました。
まったくもって誇れたもんじゃないのですが
こんなに歴も長く
歴も長いわりに健康でいられるのなら、
もうこれは摂食障害のプロと言えるレベルだなと思えてきました。
そんな、なりたくもなかったプロとして生きてきたことで、
反省していることは本当に山ほどありますが
その中のひとつに「食べ物を粗末にしてきたこと」があります。
貧困に苦しみ、今日１日の食べ物、飲み水さえなく命を失う人が大勢いる広い世界で、
なんてことをしていたんだろうとは思っているけど、
なかなかリアルには感じられないのが本当のところなのですが、
食べ物が豊富にあるデパ地下に行ったり
駅ビルのお惣菜売り場に行くと
「私はどれだけ食べ物を粗末にしてきたんだろう」と
リアルに感じています。
デパ地下の豊富な食べ物も
駅ビルのお惣菜も
自分の生活の縮図や、自分の生活そのものだったと思え
結局は汚物としてトイレに流される
廃棄される
フードロス問題に近い
食べ物を粗末にするという意味では同じような自分の過去に
心から反省しています。
そんな反省の意を込めてということではないけど、
今の私の食事は粗食、質素傾向です。
裕福でもないし、
歳をとったせいもあるけど、
昔より一層、自分の作る粗食が美味しいと感じるようになりました。
そんな気持ちになったのには、社会的な影響もあるのかもしれません。
そんな社会的活動が数年前から目立ってきて、
私個人としても、物質的な豊かさを求めたくなくなったという気がしています。
地球温暖化の問題に関していえば
二酸化炭素が関係している説
二酸化炭素排出量は関係ない説
両説ともに聞いたり読んだりしたことがあります。
なにを論じても、こうだといえば、ああだという意見が出てきます。
どっちが真実かなんて研究者でもない庶民には分かりませんし、
厳密に計算された未来だとしても憶測には変わりはないし、
経過を追っている時、渦中にあるときには明らかにならず
ずっとずっと後になって真実が解明されるなんてことはいくらでもあります。
操作された研究結果だとしても
二酸化炭素排出量を減らそう、地球環境を守ろうという
世界規模のビジネスだとしても
わたし達とわたし達の次世代が幸福になれば、
真実なんてどうだって構いません。
世界規模のビジネスに騙されて踊らされて、
どこかの国の誰かが大金を手にしてほくそ笑んでも、
結果として私たちに
物を大切にしようとする気持ちが生まれたり
ゴミを減らそうと思案することができれば、
それで良いのではないかと思っています。
今の社会的な動向は、
物質から精神へと流れているように感じます。
物に溢れて
たくさんのものが100円で手に入れられます。
物に溢れるピーク点を超えてしまった日本は、
そろそろ物への価値を見直す頃で、
物の対極にある精神を育てていく時期なのかなと感じています。
これは、中医学でいうところの陰陽学説の考えで、
陰が極まれば陽に転ずる、
または、
ピークを迎えた陰はその後衰退に向かい
対極の陽が旺盛になるという
自然界に存在する学説です。
その陰陽学説的な考え方の延長として私たちは
自分の行動を顧みて、
自分の思考を変化させて、
そこから新しい対極側の行動へと移していく
そのプロセスがとても重要になってくるのでは？
と思っています。
物が豊富にあると安心しませんか？
物が足りないと不安になりませんか？
ほんとにほんとに欲しいものなんて、
きっとそんなに幾つもないでしょう。
周りに物が数少ないと、その数少ない物を大切にするし、
ごちゃごちゃした余計なものがないから、
ほんとにほんとに手にしたいものが見つかりやすいものです。
私の粗食もそんな感じ。
季節のもの、旬のものを取り入れて
地産地消も意識して
ごちゃごちゃした味付けも要らないし、
流行りものなんて興味なし
私の体質に適した、私の望む物を食べている精神的満足感、幸福感。
考えてみれば、
私が食事から満足感・幸福感を抱けるようになったのも
長く共にしてきた
なりたくもなかった摂食障害のプロ級の経験から。
自分の行動を顧みて、
自分の思考を変化させて、
そこから新しい対極側の行動
→健康に幸せになるためのアプローチ！
この一連のプロセスがあったからこそなんだろうなと思いました。
