ダイエット「目指せ2ヶ月でマイナス10㎏」に騙されない

近所のジムに「目指せ2ヶ月でマイナス10㎏・短期集中パーソナルトレーニング募集中」と大きく貼り紙が貼ってあります。

むちゃくちゃな数字出してくるな〜と思いました。

 

いや、単に痩せることは可能です。

活動量を上げて食べなければいいので。

けど、そーいうことじゃないですもんね、お金をかけるんですし。

 

そーいうことではなくても、「2ヶ月でマイナス10㎏」とか示してしまうと、そーいう健康や美しさを度外視したやつだよねと、私は思ってしまいます。

 

超肥満体型の体重100㎏超えの人なら、少し活動量を上げて、食事を調整すれは健康や美しさを考慮した「2ヶ月でマイナス10㎏」が叶うかもしれません。

100㎏以上もの体重があれば、恐らく溜め込まれた水分で浮腫みも多いと思うためです。

 

ただ、普通に肥満体型の人が「2ヶ月でマイナス10㎏」はかなり無理があると思っています。

ぽっちゃり体型の人が「2ヶ月でマイナス10㎏」した場合、かなりの確率で短期間にリバウンドしますし、リバウンドプラス数kgのおまけもついてくる可能性があります。

 

エステやジムの釣りには注意が必要、なんてこと誰もが分かると思いますが、

もしかしたら大丈夫かも、いけるかもと夢見ちゃうのが、特に女性の心理です。

 

そんな人の心理をくすぐるように、こんな過大広告を出すことが恥ずかしくないのかなとか思ってしまいます。

ジムの質が疑われるようなこんなその場しのぎ的なうたい文句を堂々と貼っちゃうんだから。

 

ジムとかエステとかの広告で、何ヶ月間でマイナス10㎏とか水着を着たビフォーアフター写真をよく見かけますね。広告に載るだけあってメリハリあってスラリとしてとても美しいボディーです。

 

絶対とは言わないけど、このビフォーアフターの写真になるような人は、以下の二択だと私は思っています。

 

①もともとはアフターだったけど、たくさん食べて頑張ってビフォーにしたか(もともとは痩せていたけど頑張って太った)

 

②若い頃、もしくは数年前は痩せていたけど、食生活や環境の変化で太ってしまった人が、頑張って昔のように痩せてビフォーになった

 

つまり、

①「確実に美しいアフター(痩せている)」だったか

②「美しいアフター(痩せている)に戻る資質を持っていた人」か

 

ということです。

 

①に関して、

女優さんや俳優さんは役柄で太る努力をします。

ビフォーがいかに美しいかで広告の質が大いに違ってくるので、広告のモデルさんは、「あえて頑張って太った」のかもしれません。

 

②に関して、

5年前は痩せていたとか、20代の頃は痩せていたとか、産後に太ったという人は、努力次第で痩せていた頃に近づけることができると思っています。

 

太ったのは食生活や環境なので、そこを改善させれば、昔のような体型を戻すことは可能なのです。

もともとは痩せていたということは、「痩せる資質はあるので痩せやすい」のです。

 

しかし、

もともと遺伝子的にぽっちゃりの人がアフター写真のようなスラリとした姿になりたいと頑張ったとしても、短期決戦ではリバウンドしてしまうでしょうし、思い描くような成果は上がらずに、身体を壊し兼ねないことになります。

 

(ぽっちゃりの人が痩せられないというわけではありません。減量のキャパーを超えたスレンダーボディーは相当難しいということです。)

 

痩せやすい人と、痩せにくい人は間違いなくいます。

また、水分を溜め込みやすい人もいます。

骨格ウェーブとか骨格ストレートとかのように、それは遺伝子レベルで、個人の持つ資質ですから。

 

実際は「目指せ2ヶ月でマイナス10㎏」とジムに貼られていても、

焦らずやっていきましょう

1ヶ月2㎏でいきましょうと、

とても現実的な目標になるんだろうとは思いますけどね(痩せたという実績を残さないといけないので、一定期間継続できるようなプログラムにするのでしょう)。

過大広告って、目を引かせてなんぼなんですね。

 

レーニング以外に食生活の指導も行われると思いますが、

最近ではダイエットに欠かせないと認識されているプロテインの過剰摂取にも気をつけないといけません。

 

たんぱく質って、普通に食事をしている限り不足することのない栄養素です。

そのため、プロテインの摂取はたんぱく質の過剰摂取になりかねないと警告する専門家もおられます。

 

戦時中や戦後の日本では炭水化物過多で、たんぱく質や脂質といった主要な栄養素は不足していましたが、今の日本は欧米型の食生活が定着し、たんぱく質も脂質もちゃんと摂取できています。

 

ムキムキを目指すマッチョさんや、ボディーメイクを目指す方、筋肉に厚みを求める男性などは、強度の高いトレーニングをする方はプロテインたんぱく質をせっせと補う必要があるかもしれませんが、

 

女性がダイエットとしてメリハリスレンダーボディーを目指すのであれば、あえてプロテインを摂取する必要はないと私は思います。

 

プロテインは太らない、ダイエットになると過剰に摂取すれば、それは体脂肪になるだけです。たんぱく質にももちろんカロリーがあります。

 

また、市場にあるプロテイン食品って、ほとんどがホエイプロテインが添加されています。

これをコンスタントに摂取し、身体に良いからとヨーグルトも食べて、チーズも食べてとしていたら、「乳製品の過剰摂取」にもなります。

 

食生活は「偏る」というのが1番良くないと感じています。最も大切なのは「バランス」です。

「不足しているものを補い、過剰なものは控えること」です。

 

バランスを考えれば、現代人はプロテインを摂ることに一生懸命になるより、

「野菜類や海藻類を摂ること」に一生懸命になり、「塩分を減らすこと」にも一生懸命になった方が良いと思っています。

その方がずっと健康的な身体を目指せる気がします。

心配なら、食事に鶏肉のささみやさば缶でも加えればいいと感じます。

 

(ちなみに、高齢者がプロテインを飲むのにも注意が必要です。高齢者は腎機能が低下している恐れがあり、たんぱく質の過剰摂取は腎機能の悪化をもたらします。連続した摂取には必ず医師に相談した方がいいと思います。)

 

私の考え方はプロテイン推進に逆行していますね。

考え方も偏りたくないなと感じますが、世の中の各種専門家って偏りの極みですもんね。いろんな考えがあって当然ですもんね。

 

私は底辺の管理栄養士で、専門家なんて名乗ること恥ずかしくてできないのですが、こんな考えもあるよという感じです。

 

今回も最後まで読んで頂きありがとうございました。