摂食障害だった人間として、ポジティブなサンプルになりたい。

私は人生の半分以上を摂食障害と共に生きてきましたが、

そこから解放された今となっては、当時抱いていた苦悩や痛みは随分と薄れてきているように感じています。

 

しかし、薄れてきた感覚とは逆に、

食べたものを吐いてきた生活で蓄積した身体への負担は年々色濃くなり、私の消化器系はかなり弱ってきていると実感しています。

 

逆流性食道炎を庇いながらの生活、

胃に負担をかけるような食事の禁忌など、

食事の制限はかなり多いように思っています。

 

また、食事と共に胃酸を嘔吐してきたことにより、歯の露出も多くなってしまいました。

嘔吐した後は、過食した汚らわしい自分から早く浄化された自分になりたいので、一生懸命歯磨きをしたことが仇になった感じですね。歯肉が減りました。

 

全てのことには原因があって、結果としての現実があります。

やったことは必ず跳ね返ってくると考えれば、人生の半分以上もの積もり積もった悪習慣があれば、身体への影響は避けることができないと理解できます。

 

例えば、

大量に食べるということだけでも、急激に上がった血糖値を下げるために大量のインスリンが分泌されます。

続けていけばインスリンの感受性は低下し、結果として糖尿病を引き起こしやすくなります。

 

一生涯に生産分泌されるインスリンの量は決まっています。

日本人はインスリン分泌量が欧米人に比べて少なく、元々の身体の造りとして糖尿病になりやすいのです。(本来、欧米型の食事は適さないということです。)

 

行き過ぎた拒食症は飢餓状態となり、肝機能障害を引き起こしますし、

脳まで栄養が行き渡らず、脳が萎縮するといわれています。

脳の萎縮は認知症の状態でもみられることなので、認知機能含め、様々な障害をもたらすと考えられます。

 

これらはほんの一例で、摂食障害が身体へ与えるダメージは多岐に渡るといわれています。症状が長引けば長引くほどに、一次被害が二次被害を生むようになります。

しかし実際のところ、

まだ良くわかっていないことも多いだろうと思っています。

 

というのも、

摂食障害自体が新しい病気であるために、

 

摂食障害の人の経過をフォローする

摂食障害だった人の経過をフォローする

 

ということが、只今初の現在進行形で、

見通しも、後の経過や予後も、現時点では追いきれていないために、ハッキリしていないんじゃないかと思うわけです。

 

今の高齢者や後期高齢者は、摂食障害とは無縁までとはいかなくとも、

「食べることを拒否する」「もしくは食べて吐いて拒否する」なんて理解できないという世代だと思います。

私も知らない、給食に脱脂粉乳が出た時代で、さつまいもが主食の時代、

「お百姓さんに感謝しなくちゃいけない」「食べ物を残すなんてバチ当たりだ 」という時代でしょう。

 

不味くてトラウマになりそうだけど、与えられたものだから、決められたものだから、成長するためだというから、頑張って口に入れ込んだ時代を経てきている世代です。

 

生きるための栄養を確保することが最優先の時代(環境)に

「機能的な問題ではなく、自発的な摂食(食べる)障害」が生まれる確率はとても低いわけです。

 

摂食障害は、飽食の時代に生まれるものだと断言できるほど環境因子が影響します。

要は、壮年期の糖尿病や高血圧、高コレステロール血症のように、

「若年期の女性に多く見られる生活習慣病」だと考えて良いと思っています。

 

しかし、摂食障害は自己確立という課題や、人間関係という個人の社会的背景の問題を多く含むため、壮年期の生活習慣病より複雑だとも考えています。

 

その複雑な摂食障害を経験した人達が、

摂食障害を原因として、これから先どんな病気を呈するのか、それはどのくらいの確率で現れるのか、またそれは、どこまで回避できるのか。

予測はされていても、こらから実証されていく段階です。

 

私としては、10代から長いこと摂食障害だった人間として、

私自身がポジティブなサンプルになれたらなと思ってます。

 

長いこと摂食障害だった人間でも「年をとって高齢になっても健康でいられた!」を目標に、今からでも頑張りたいなと思ってます。

目指すは「平均的な健康寿命」です。

 

散々身体を虐めてきたので、健康寿命を「平均的」と目標とするだけでも、ハードル高めだと思ってます。

 

今の女性の平均健康寿命は75歳くらいみたいですね。そのくらいの年齢だと、今の時代まだまだ動ける年齢だと感じます。せめて70代までは健康でいたいなと思うし、実現したいなと思ってます。

 

やってしまったもの、そうなってしまったものは、もうどうにもなりません。

どんなに後悔してみたところで、どんなに懺悔したところで、どんなにこの世界や社会を恨んだところで、元に戻せないことは多くの人が知っていることです。

 

元に戻せないのなら、

後悔や懺悔や恨みといった、心の底から沸き上がる大きなエネルギーを別のことに向けることで、

「元より良いもの」「元より素晴らしいもの」「元より自分が納得できるもの」に変えていくより他ないんですよね。

 

人生の半分以上、摂食障害を抱えて生きてきた自分が、

これから先どんな病気を呈するのか、

それは過去の摂食障害と関係がありそうなのか。

また、関係性があってもなくても、

長く摂食障害を経てきた私が、それを回避できるのか。

 

予測を含めて、こらから年月かけて実証していこう!と思ってます。

 

へたっぴな文章で長くなってしまいました。

マニアックなブログを読んで頂けていることに感謝しています。ありがとうございます。