下剤による意識的なデトックスとリセット①

 

下剤乱用は過食症によくあることです。

 

たいていは

いっぱい食べてしまった後、太りたくないので、いち早く便を出そうと服用します。

 

 

私も乱用とはいかずとも下剤を愛用していました。

 

私は週末、休みの日に過食することが多く、

平日は野菜中心のヘルシーな食事を食べていました。

 

野菜は食物繊維を含み便通を良くしますが、

便を作るには、そもそもかさが必要です。

 

ごはんやパンといった炭水化物を食べるとかさが増えやすく、便が形成されやすくなりますが、

ごはんやパンといった炭水化物はご存知の通り、糖質が多く含まれ太りやすいので避けていました。

 

そんな食生活だったので、常に便秘でした。

 

 

ピンク色の有名な下剤を愛用していましたが、常習性があるので、気が付けば1度に20錠くらい飲んでいたように思います。

 

私はサクッと吐けるタイプではなく、

1時間かけて過食したら、

1時間かけて吐くというくらい、

吐くことが上手ではありませんでした。

 

20年近く吐いてきたけど、

慣れて上手くなる、なんてことにはなりませんでした。

 

手には、専門用語で言う「吐きタコ(口の中に指を突っ込んで吐くので、手の甲に前歯が当たりタコになること)」が残るほど吐くことと格闘して、

何としてでも吐こうと、

胃の中の食べ物を掻き出したい思いで指を喉奥深くまで入れるので、

 

咽頭部を傷付け出血して指が血だらけになったり、

喉にどデカい血豆が出来て潰れて痛い思いをしたり、

ちょっとヒヤヒヤするようなことになりました。

 

うまく吐けずに

自分を汚すチョコレートやクッキーが未だ、胃の中に入っているかと思うと、

気が狂いそうになりました。

 

そんな過食後にも、下剤は必須アイテムに感じていました。

 

「自分の身体を汚す食べ物が入った」

という事実をなかったことにしたくて

 

身体の中に入った汚い食べ物を

速攻押し出してくれる下剤は、まさに「デトックス」でした。

 

「汚い食べ物にさらされた私はもうおしまい」

「下剤を飲んで全て出したら、綺麗になった自分として、過食しないようにまたやり直す」と誓いました。

 

毎回毎回飽きもせず、

何度も何度も「デトックス」して「リセットボタン」を押している感じでした。

 

過食する汚い醜い自分を、

「意識の上で切り離す作業」をしていました。

 

意識の上で

デトックスとリセット」をしていた私ですが、

本当にデトックスされているのかも気になるところです。

 

 

食べたものの栄養吸収は小腸が担います。

下剤は大腸の蠕動運動を刺激するだけなので、

食べたものの栄養吸収を阻害するわけではありません。

 

なので、下剤を飲んだところで食べたのもがチャラになるわけではありません。

大腸の手前の小腸で栄養吸収は行われてしまっています。

 

そして、過食したものが便となり出てくるのには丸一日くらいかかります。

下剤で出すその多くが、過食前に食べたものなので、過食後すぐに焦って下剤を飲んだところであまり意味がないのです。

 

といっても、下剤を飲んでいた当時も、

栄養吸収はすでに行われていると、知識としてありました。

 

分かっていても飲んでしまうのは

 

「栄養が吸収されている」という事実より、

「意識」の方が大切なのかなと、感じています。

 

「過食する汚い醜い自分をデトックスして、意識の上で切り離しリセットする」ことは

「お風呂に入ってデトックスして、布団に入って寝てリセットする」ように

 

これをすると次の日頑張れる、みたいな感覚だったのだと思います。

 

 

知識として付け加えると、

小腸の機能は高齢になっても衰えにくいそうです。

これは、食べたものの栄養吸収は長く損なわれにくいということです。

 

食べたものの栄養吸収がされにくい場合の原因は、腸ではなく胃にあるそうです。

胃の消化機能が衰えると未消化となり、腸での吸収がうまくいかなくなるそうです。

 

胃が悪い人はいいな、得だな

なんて思わないでくたさいね。

 

胃の消化機能が衰えていれば、

当然、胃もたれ胃痛が酷いはずです。

普通に食べられなくなって痩せると思いますが、

結構毎日苦痛だと思います。

 

続く。